プログラマーの仕事をどのように思われるでしょうか?
よくプログラマーは長時間労働のブラックだと言われます。
実際に私がプログラマーとして働いて感じることは、プログラマーの仕事は楽ではありませんし、辛いと言うわけでもありません。
日々仕事をしていると辛いときもありますし、もちろん辛い時もあります。
かけ出しの頃は知識と技術がありませんから、常にプレッシャーを感じる場面は多いと思います。臆せず先輩方に質問できるコミュニケーション能力があれば、そこまで負担に感じることはないと思いますが、人に質問することが苦手な人は少なからず業務が負担に感じるかもしれません。
プログラマーは常に勉強ですので、日々の業務に終われ没頭してしまうほど、仕事一本になってしまうことも少なくありません。
ただ、それはプログラマーに限らず、全ての職業に共通して言えることです。
プログラマーの離職率は、全国的に低いと言われています。その離職率は「情報通信」カテゴリーで11.3%です。離職率の低い順に並び替えたところ、6位のようです。(参考:厚生労働省「平成26年雇用動向調査結果の概要」)
調査結果を見る限り、IT業界は離職率も低く、人気の職種だと受け取れますね。
しかし、実際に私がプログラマーとして就職して経験して見た印象としては、プログラマーと
いう職業は想像以上に厳しい世界です。実際に同時に入社した同期6人中3人は辞めていますし、毎月新人を会社は雇っていますが、毎月離職者がいる現状です。
では、プログラマーのどのような悩みが離職に繋がっているのでしょうか?ここでは、現役プログラマーが抱える悩みと、離職について紹介していきます。
プログラマーはブラックで辛い仕事なの?
冒頭にも書きましたが、プログラマーってブラック企業が多いとネットでよく目にします。
でも、実際に私が働いて見て感じることはは、全然ブラックじゃないという印象です。
これは会社によると思いますが、私が今、勤務している会社では完全に定時で帰れます。残業も多くても1〜2時間程度、一ヶ月の稼働時間は200時間以内でおさまることがほとんどです。
今、勤務している会社ではゲームアプリを開発しています。昔は、ゲームリリース時などは夜勤などもあったようですが、今は改善されているようですね。仕事場の空気もよく、心地よく働かせてもらっています。
ネットでよく見る悪い噂に惑わされてはいけません。悪い噂ほど早く広まると言います。
もちろん全部が全部、ホワイト企業じゃないと思いますが、しっかりと会社を見極めつつ、あらかじめ面接で残業時間を聞くなどしっかりと対策をすれば、自分が望む会社に入れると思います。
現役プログラマーが抱えている悩みとは?
それでは、現役プログラマーが抱えている悩みは何でしょうか?
プログラマーは、専門職であるために高い知識と技術が求められます。
新人プログラマーの場合は、就職してすぐに現場勤務するというわけではなく、一定の期間に新人教育を受けることになります。
その新人教育の時期そのものがプログラマーとして働いていく上で、もっとも辛い時期の一つになります。
新人プログラマーの悩みとは?
新人の頃は、どうしても知識とスキルが足りないので、思うように与えられたタスクをこなすことができません。タスクにはもちろん期限がもうけられていますので、社会人としての責任ある仕事が求められます。できないことが「できませんでした、、、」では、済まされないわけです。自分ではできると思っていても、実際にやってみると思うようにプログラムが動作せずに、なかなか思うように実行できない自分にもどかしさを感じることも多いでしょう。
未経験で入社した場合は、研修の時期からかなり大変だと思います。
たった数ヶ月という期間で、現場で働けるレベルに育てなければなりませんのでかなりハードな詰め込み教育になります。参考書は1日80ページぐらいのスピードで進んでいきます。
予習をしないと完全に講習においていかれますし、学んだことの復習もしないと片っ端から忘れてしまいます。
私は未経験から入社したので、本当に最初の2ヶ月(時に始めの1ヶ月)は大変でした。睡眠時間を削って必死に勉強していたのを覚えています。
またプログラマーは、自社で勤務するだけではなく、派遣という形で他社に勤務することも多いです。せっかく慣れしたしんだ環境を捨て、またすぐに新しい職場に勤務することになります。
派遣先が変わる時は、また1から就活をしなければなりません。もちろん会社直属の営業の方が、面接先を用意してくれると思いますが、また1から面接対策をして、面接に望むというのはどこか辛いものがあります。また新しい職場での人間関係も1から構築していく必要があるので、人付き合いが苦手な人は、人間関係でもストレスを感じることも多いでしょう。
このような時に、タスクを完了させることができなかったり、何らかの大きな失敗をしてしまった時に、「自分には向いてないんじゃないかな?」と思ってしまうのが新人プログラマーの時期に多い悩みです。
プログラマーが辞めていく理由や傾向について
新人期間を抜けても、やっぱりプログラマーを辞めていく人もいます。
辞める理由としては、
- プログラミングの勉強がキツイ
- 終身雇用じゃない
- 仕事がハード
- 人間関係がうまくいかない
- プログラミングが楽しくない
などがあります。
せっかくプログラマーになったのだから、期待に答えないといけないというような責任から過度なプレッシャーを感じ、メンタルヘルスの不調を感じる人も少なくありません。
プログラマーは、日頃から自発的に勉強をしないといけません。ただ言われたことだけをやるだけではなかなか評価されることは難しいのが現状です。
しかも、IT業界は技術の移り変わりが激しいので、せっかく苦労して勉強したことがまったく使えなくなることも日常茶飯事です。常に新しい技術を勉強しないといけません。
プロジェクトのチームに加わったら、もちろん定時後や土日もチームのチャットは常にチェックする必要があります。勤務時間以外は、完全に仕事を忘れたい人にとっては苦痛に感じるかもしれません。
ベテランのプログラマーになってくると、今度はリーダー業務を行ったり、新人の研修の講師をするようになります。
チームのリーダーとなりますと、プロジェクトの責任はもちろんのこと、お客様と実際にやり取りをするいわゆるSEとして仕事をするようになります。
SEはお客様の要望に対して、具体的にどのようなものができるか企画、プレゼン、設計をして、案件を具体的な形にしていく仕事です。ただ単純にプログラムを書いていたらいいだけではなく、よりプロジェクトを円滑に進めていくようなビジネススキルが必要になってきます。
プログラミングだけに携わりたいという人にとっては、ストレスになるようです。
IT業界には終身雇用という考え方があまり浸透していません。
ものすごいスピードで変化するIT業界なので、どこの会社も絶対に安全だと言い切るのも難しいですし、変化してこそ評価される世界です。常に上を目指して、努力する習慣がない人はもし今の会社が潰れたら後のことを考えると不安を感じるかもしれません。
よりプログラマーとして活躍したい人は、現状から飛び出して、もっと待遇のいい会社で働きたいという意欲的な人も多いので、辞めてしまう人も少なくありません。
現役プログラマーが抱える悩みまとめ
これまで、プログラマーが抱える悩みや辞めてしまう理由をいくつか紹介してきました。
結果、不安ばかり煽ったような記事になってしまったかもしれませんが、そこまで辛い仕事でもありません。
プログラマーとして仕事が辛いと感じることが多くても、自分が開発したプロジェクトには確実に喜んでくれるユーザーがいます。自分が開発に携わったプロジェクトが、何万人というユーザーに親しまれて、「ありがとう」とレビューをいただけた時は、本当にプログラマーになってよかったと思います。
またプログラミングの勉強も強制であれば大変かもしれませんが、自分の興味にしたがって、気になる言語を学んでサイトやゲームを自分で作れるようになることは最高に面白いことです。
時代の需要ともマッチしており、プログラミングのスキルを持っていても損は絶対にしません。
これからプログラマーとしてやっていく上で、最初はどうしても辛いと感じてしまうかもしれません。
しかし、その山をなんとか切り抜けることができたら、スキルも次第に身につくようになり、次第に自分の好きなことを仕事にできるようになると思います。必ず、あなたの努力が報われる日がやってきます。
どうしても今の職場の環境が合わないと感じているのでしたら、ご自身の働きやすい条件や環境に合わせて転職を考えることもできます。
プログラマーはどの会社も人手が足りていないのが現状です。猫の手でも借りたいと思うような会社は探せばいくらでもあると思います。現場での経験があればあるほど、転職するのに有利でしょう。
また常勤の勤務がキツイと感じるのであれば、派遣や非常勤として働くことも可能です。プログラマーを必要としている会社はたくさんあるのです。
このように、プログラミングができるというだけで、他の職に比べて将来性も高く、転職もしやすい職業です。文字どおり「一生食える仕事」と言っても過言ではないでしょう。
現在、小学校からプログラミングの授業がとり入れられるようになりました。
今後は、ただプログラミングができるだけでは評価されなくなると思います。
プログラミングが一通りできた上で、実際に何が作れるか、アイデアそのものが評価される時代になってくると思います。
プログラミングに興味がある人は、ぜひ挑戦してみてくださいね^^